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Qinertia Pro
SBG Systems社製 後処理キネマティックソフトウェア
Qinertia Pro
Qinertia Proは仏SBG Systems社が開発した、同社製センサーで得られたINSのデータを後解析するためのPPK/PPPソフトウェアです。センサーが測量中に集録したGNSSとIMUの生データを、同社の拡張カルマンフィルタ、慣性航法アルゴリズムで測位計算することで、高精度な測位・姿勢データを算出することができます。
洗練されたソフトウェアユーザーインターフェースと、従来の後処理キネマティックソフトウェアにない圧倒的なユーザビリティで、快適かつ素早い処理を行い、マルチビーム音響測深データのクオリティ向上を可能にしました。
*4mアンテナスパンのとき
パフォーマンスは、GNSS測位環境、センサーの艤装状況、計測海況等によって変わる可能性があります。
観測エリアの近傍に利用可能な電子基準点が存在する場合は、これを用いてタイトカップリングPPK解析を行い、リアルタイム観測が単独測位・ディファレンシャル/SBAS測位であっても、RTK精度相当以上の測位・姿勢計算を行います。
電子基準点から離れた遠洋の海上で取得されたデータに対しては、精密暦を用いてPPP解析を行い、水平精度10cm以内の測位計算を行うことができます。
レバーアームのキャリブレーション、オフセット再定義をした上での解析も可能なため、現場での定義ミスを再測することなく修正することが可能です。
特徴
- SBG Systems社製測位動揺センサーで取得された生データの読込と後処理。
- センサーのレバーアームのキャリブレーションと再定義。
- 国土地理院はじめ電子基準点、精密暦等の配布サーバーへの自動ログインとデータダウンロード。
- タイトカップリングPPK解析による測位・姿勢計算。
- PPP解析による測位・姿勢・速度計算。
- GNSS生データのみのPPK/PPP解析*。
- 解析した測位・姿勢データの外部出力(任意フォーマットアスキー、SBET、KML)。
- ネットワークライセンスのため、離れたオフィス間、現場間でも瞬時にユーザー切替可能。
*機能制限版ライセンスのQinertia GNSSの取り扱いもございます。詳細はお問い合わせください。
機能
電子基準点・衛星データの自動ダウンロード
電子基準点、エフェメリス、精密暦のような解析に必要になるデータはすべてインターネットから自動的に最適なものがダウンロードされます。
PPK解析を行う際の電子基準点は、ソフトウェアがダウンロードされた複数のものから最適なものを自動的に選択しますが、直感的な操作でマニュアル選択することも可能です。
また、観測エリアと最寄りの電子基準点の距離に応じて、単一の電子基準点を用いるシングルベースモードと、複数の電位基準点を用いて固定局網を電子的に作成するVBS(バーチャルベースステーション)モードを自由に切り替えて解析を行います。
ユーティリティ
Qinertia Proはネットワークライセンスを採用しているため、インターネット接続のあるコンピュータからは、どこからでもライセンスにアクセスすることができます*。ソフトウェアの起動画面で、ユーザー名とパスワードを入力するだけなので、難しい手順や作業は一切必要ありません。
また、ライセンスをサーバーからボロ―することで、オフライン環境での使用も可能です。
Qinertia Proへインポートしたデータの解析範囲は、航跡を見ながらスライダーを操作しての直感的な選択と、区間時間を指定してのどちらか、あるいはその両方で自由に選択することができます。
*同時に使用可能なコンピュータ数は購入ライセンス数となります。
解析画面
解析画面では、インターネットから取得される航空写真あるいは平面地図上にデータの航跡がオーバーレイされます。また、クオリティ評価に用いることのできる様々な情報ウィンドウや時系列ウィンドウを同時に表示することで、直感的に解析前後の比較を行うこともできます。
データ出力
再計算された測位・姿勢データは、ユーザーが任意にフォーマットを作成可能なアスキーファイル、またはSBET・SMRMSGファイルで出力することで、ほとんどの業界標準のマルチビーム測深データ処理ソフトウェアにインポートすることができます。
KMLフォーマットでの出力にも対応し、Google Earth上に航跡をプロットすることもできます。
サンプル
↑:SBAS測位環境のリアルタイムでのマルチビーム測深3次元点群
↑:Qinertia ProでPPK解析された測位・姿勢データを反映したマルチビーム測深3次元点群
使用機器 : SeaBat T20-P