水中音響切離装置

Acoustic Release

Teledyne Benthos社製水中音響切離装置は1962年以降水中の様々な設置、係留アプリケーションに用いられてきました。
優れた性能と高い信頼性を誇る切離装置を用いることにより、浅瀬から深海までの様々な海域や過酷な環境下でも安心して計測機器を設置できます。

全ての水中音響切離装置は船上局との測距機能を有し、投入～回収までの間、いつでも設置した機器の位置を知ることができます。
また、音響通信により内蔵されたバッテリー残量や傾斜、 切離し状態などを確認することができます。

省電力設計

設置後任意の時間でスリープ状態にし、無駄な電力消費を抑えることができます。

連続使用

高トルクモーター式を採用することにより、電解腐食式や爆薬式とは異なり、短期間に何度でも繰り返し使用することができます。また、投入前に実際に切離試験を行うことができるため、動作不良などによる事故のリスクを大幅に軽減することができます。

音響通信による遠隔での状態確認

船上局にて、音響通信で水中音響切離装置のバッテリー残量、姿勢、切離し状態等を確認することができます。

水中音響切離装置(使用例)

用途

係留観測 設置観測 水中土木工事 漁業

仕様

製品		R500	R2K	R12K
		沿岸域や陸水(河川、水路、ダムなど)で水中機器や係留計などを回収するためのローコスト切離装置です。	幅広い海域や用途に使用できるステンレス鋼製の堅牢でコンパクトな全機能搭載型切離装置です。	世界中の大型係留計や深海・極地で使用されている全機能搭載型切離装置です。
最大深度		500m	2,000m	12,000m
最大切離し荷重		180kg	2,000kg	4,540kg
最大吊り荷重(※1)		455kg	1,000kg	2,270kg
作動方式		モーター方式	モーター方式	モーター方式
通信レンジ(スラント)		～2km	～12km	～12km
レンジング精度		0.3m	0.3m	0.3m
切離し確認		船上局にデジタル表示	船上局にデジタル表示	船上局にデジタル表示
スリープ機能		0～12時間で設定可 (初期設定:4時間)	0～12時間で設定可 (初期設定:6時間)	0～12時間で設定可 (初期設定:6時間)
アドレス/コマンド		0～249	0～249	0～249
傾斜表示		0～180°(分解能:1°)	0～180°(分解能:1°)	0～180°(分解能:1°)
バッテリー残量表示		あり	あり	あり
トランスポンダ機能		なし	あり	あり
バッテリー寿命 (環境・設定に依存)		最大18カ月	最大4年	最大4年
受信周波数(※2)		9 ～ 14kHz	9 ～ 14kHz	9 ～ 14kHz
発信周波数(※2)		9 ～ 14kHz	9 ～ 14kHz	9 ～ 14kHz
音源ソースレベル		167dB re 1μPa@1m	185dB re 1μPa@1m	185dB re 1μPa@1m
重量	空中	5.9kg	18.0kg	36.3kg
	水中	2.1kg	13.0kg	28.1kg
寸法		L48.0cm × φ11.4cm	L66.0cm × φ15.0cm	L93.7cm × φ16.3cm
素材		PVC	ステンレス鋼 (ferralium 255)	ステンレス鋼 (17-4 PH)
アクセサリー/スペアパーツ		・R500用アルカリバッテリー ・R500用リリースドロップリンク ・R500用防蝕アノードキット ・タンデムキット	・R2K用アルカリバッテリー ・R2K用リリースドロップリンク ・R2K用防蝕バーアノード ・タンデムキット	・R12K用アルカリバッテリー ・R12K用リリースドロップリンク ・R12K用防蝕バーアノード ・タンデムキット
オプション				リモートヘッドトランスデューサ ・型式R12K-RH ・ケーブル長1.8mまたは3.9m ロードマルチプライヤー ・耐荷重22,600kg

(※1)静荷重

(※2)R12K、R2Kのみトランスポンダ機能で設定変更可能

船上局

Releaseit

Releaseitは、水深500mまでの沿岸域で使用するユーザーのために開発された小型軽量モデルです。 通信レンジは最大2km(スラント)ですが、Rシリーズを運用する上で使用するコマンド(レンジング、ステータス確認、設定、バッテリー電圧、ウェイクアップ、スリープ、リリース)を全てカバーしています。

UTS-9500A

UTS-9500Aは、DS-7000、DS-8000、ATM-891、UDB-9400など過去のすべての船上局に代わるポータブル船上局です。 従来のFSKシグナル形式の水中音響切離装置から、新型のブロードバンド・チャープ式の水中音響切離装置、水中音響モデムまでを1台で制御することができます。 カラータッチスクリーンディスプレイ、スピーカー、バッテリーが内蔵されており、電源の確保が難しい船上でも、ユーザーは「目」と「耳」で対象機器のステータスを確認することができます。 ※フルモデム通信機能が必要な場合はUTS-9500Eが必要です。